171、製薬業界近未来予測
皆さんおはようございます!
製薬企業MRのためのギャオスの部屋にようこそ♪
ブログ管理人のギャオスでございます!
本日は、製薬業界の近未来予測をしてみようと思います。
前回同様、あくまで個人の見解です。
未来のことなんて、正直精確には誰にもわからないと思いますが、
自分なりの予測を立てて行動することは
変化が激しい現代を生き抜くうえで必要なことだと思います。
まず、今後でてくる製品ですが、、
クスリはほとんど出てこないと思います。
(合剤とかジェネリックは出ると思います)
つまり、一般内科で大量に処方されるような新薬は
少なくなります。
今後発売される薬剤は、どういう薬剤でしょう!
各社のホームページから開発ポートフォリオなどを
確認すると、スペシャリティーな薬剤が多くなるということが
確認できます。
スペシャリティーな薬剤、
患者数もそう多くない疾患の薬剤、まだ治療薬がない薬剤ですね!
アンメットメディカルニーズの高い疾患です!
こんな薬剤で収益が確保できるのでしょうか?
私も疑問でしたが、できます!
なぜなら、こういった薬剤は日本だけで売るというよりも
世界市場を相手に売る薬剤だからです。
日本だけの市場でいうと、売り上げ200億ぐらいの薬剤でも
世界市場で販売すれば、2000億に達します。
ただしそうなると、開発のために実施する治験はグローバルに世界各国で行う
ブリッジング試験になるので開発費がさらに莫大になります。
具体的にどのくらいかかるかというと、
下記記事には、約25億5800万ドルと書いてあります。
分かりにくいと思うので円に換算すると
1ドル=100円換算で2500億、1ドル=110円換算で2800億程度です。
16日に第183回研究会 医療・医薬品情報研究会 : 薬事日報ウェブサイト
最近薬事ニュースなどで
各社の開発治験のP3(ピースリーやフェイズスリーと呼びます)の結果などがでて
プライマリイーエンドポイント(主要評価項目)で有意差がでず、
(つまり効果が確認されず)ポシャる(失敗する)事例が多くみられます。
これは企業にとっては、相当痛手ですね!
なぜならP3でポシャるということはphase1やphase2に費用が掛かっていて、
更にP3というたくさんの人を対象としたお金のかかる試験を実施して、
ダメだったといことになるので、費用が一番かかるからです。
製薬企業がリストラ(あるいは早期退職制度)を実施する際に、
よくあるのが、かなりの収益が見込まれていた新薬のP3で失敗する
というパターンです。
お金がかかるだけかかって、
発売できていないのでリターンゼロですからね><
そう考えると製薬業界ってホント宝くじと同じような世界だなと思いますよ。
当たればデカい!外れたら収益ゼロ!
さて、領域別の今後のトレンドをご紹介します。
今後は癌・中枢神経系(CNS:シーエヌエス・central nerve system)が
おもな各社の戦略領域になります!
いま非常に注目を集めているのが、
オプジーボ(PD-1抗体)はじめとした「がん免疫療法」ですね!
今後はPD-1、PD-L1での各がん種での適応拡大、承認取得が
進むでしょう!
その次に起こるのが、がん免疫での併用療法やCAR-T療法、
そのほかの新しい治療法でしょう!
これが進めば、もしかすると癌で死ぬのではなく、
癌になってもキュア(治療)が見込める時代になってくるでしょう!
(もしくは薬剤を投入し続けて、生き永らえる時代になるとおもいます。)
薬剤費が馬鹿みたいに高いと言われていますが、
これも今後の政策や技術革新で状況が変化してくる可能性がございます。
さて、世界の薬剤別の売上高ランキングを見ますと、
かなり抗体製剤が増えていることがみてとれます。
下記リンクご参照ください!
また別の回に、製薬業界の更に未来30年~50年ぐらい
先までを予測していこうと思います!
(これは本当に難しいので当たらない可能性も高いですが。。)
あとは中国やインドなどの人口の多い国や新興国の
市場がさらに大きくなることが予想されます。
事実、中国を見てみますと、
医薬品市場のランキングは、2001年10位、2005年9位、2009年7位、2011年5位
と順調に市場が拡大していますし、
2020年には日本を抜いて2位になると予想されています。
(アメリカは2020年でも1位であると予想されている。)
今後は製薬企業はますます日本市場だけを相手にするのではなく、
世界を相手に「世界に通じる薬剤」を販売していく必要があるでしょう!
創薬力がモノをいう時代に本格的に突入します!