348、医療訴訟の世界、実情と変遷
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本日のテーマは
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医療訴訟の世界、実情と変遷
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です!
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それでは本題に入ります!
さて、今回はあまりこれまで
取り扱っていなかったテーマについて書こうと思います。
「医療訴訟」についてです。
医療訴訟のデータやポイントなど
解説していけたらと思います 。
別にその道のプロというわけではないので
もしかしたら、間違っている箇所があるかもしれません。
なるべくデータベースでお話ししますが、
その点ご容赦ください。
さて医療訴訟が起こった場合、
判決まで行くケースと、
和解になるケース、
割合はどのくらいでしょう。
これは06'と16年データがありますが、
あまり変わっていません。
判決が約30%、
和解が約50%です。
それでは原告側の請求が認められる割合はどうでしょう
06'が36%ぐらいであるのに対して、
16年は半分の18%になっています。
つまり、請求が認められる割合は減っています。
(出典)最高裁判所の医事関係訴訟に関する統計
詳しいデータは下記ご覧ください☟
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/29052603tujokyoyouritu.pdf
平均審理期間は
2000年で約3年であったのに対して、
16'年は約2年にまで短縮されていますが、
最近は2年で下げ止まっています。
(出典)最高裁判所の医事関係訴訟に関する統計
詳しいデータは下記ご覧ください☟
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/29052601heikinshinri.pdf
医療訴訟は診療科別のデータも
把握しておいた方がよいです。
総数では
内科(神経内科なども含む)178件
外科121
整形95
産婦人科50
整形25
その他281
(出典)最高裁判所の医事関係訴訟に関する統計
http://www.courts.go.jp/saikosai/vcms_lf/29052604sinryokakmoku.pdf
これを医師1000人当たりに修正すると
14'年データ
内科1.6
外科3.36
整形4.52
産婦人科3.88
精神科1.65
です。
昔は産婦人科が7.2で1位でしたが、
現在は整形外科が科別1位です。
この背景には産科医療保障制度ができ、
3000万レベルの保障がされるようになったことが
背景にあると言われてます。
医療訴訟がそもそも起こらないようにするには、
どうしたらよいでしょうか?
一つにはわかりやすく説明する必要があります。
それでは、「わかりやすく」とは
どういう要因で支えられているでしょう?
患者さん(一般人)にもわかりやすい、
すなわち認知されているワードを使うことです。
医療従事者は概して、専門用語を使って説明してしまいがちです。
それが患者さんの理解の低さにつながるケースがあります。
例えば、各単語の一般人の認知率を確認してみましょう。
イレウス13%、QOL16%、生検43%、誤嚥51%、予後53%、抗生剤79%
http://jams.med.or.jp/dic/h25material_07.pdfより
どうでしょう?
この認知率を見ると、いかに一般の人にもわかりやすく
説明するかが困難かがお分かりいただけるのではないでしょうか?
更に不安になるデータを提示します。
認知はしていても、理解はしていないケースもあります。
認知率(A聴いたことがあるレベル)、理解率(Bその言葉の意味を理解している)
認知率理解率GAP(A-B聴いたことはあるけど、意味はわからない)
ショックはA94.4%、B43.4%、A-B51.0%
ステロイドはA93.8%、B44.1%、A-B49.7%
川崎病はA79.3%、B31.1%、A-B48.2%
コンプライアンスはA65.3%、B27.5%、A-B32.8%
頓服はA82.6%、B46.9%、A-B35.7%
ウイルスA99.7、B64.6、A-B35.1%
http://jams.med.or.jp/dic/h25material_07.pdfより
ギャップが大きい単語は患者さんへの説明には
注意すべきということになります。
もっと細かく言うなら
理解率にも、本当によくわかっている人と、ある程度分かっている人など
レベルは様々でしょう。
医療において、医療事故など悪いことが
起こってしまった時の対応としては、
Michigan modelというものが有名です。
The Michigan Model: Medical Malpractice and Patient Safety at UMHS | Michigan Medicine
日本語で概要知りたければ、こちらが良いかもしれません
http://www.sjnk-ri.co.jp/issue/quarterly/data/qt70-4.pdf
これは取り入れたところ、
満足している医療従事者が98%
このモデルが適用されているからその医療機関に残って働きたいが55%
という高満足度を示したモデルです。
悪いことが起こったときには、
謝罪することは倫理的に非常に重要でしょうが、
その時には、必ず何に対して申し訳ないのか?
それを文書に残したり、録音しておく必要があります。
これがあるなしで、
法廷での判決が変わってしまうことすらあるそうです。
申しわけない、と謝った場合に、
自分の非を完全に認めたと判断され、
高額な賠償を請求される可能性もあるそうです。
医療訴訟のデータを提示させていただきましたが、
こういう内容はどこで知ることができるのでしょうね?
出典付けましたが、
最高裁の統計資料があります。
アメリカは訴訟大国と言われていますが、
今後日本の訴訟件数が急増することも
ないとは言えません。
一度覗いてみてはいかがでしょう?
また医療事故が起こってしまった場合の対応としては、
医療安全調査機構のホームページが参考になると思います。
こちらも併せてごらんください!
本日の内容は以上です!
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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