製薬企業MRのためのギャオスの部屋

現役MRのギャオスが、製薬企業のMRという職業について語っていきます。営業の方のスキルアップにもお役に立てると思う情報を公開していきます。

248、現役MRのインタビュー(その3)

皆さん、おはようございます!

製薬企業MRのためのギャオスの部屋にようこそ♪

ブログ管理人のギャオスでございます!

 

 

本日のテーマは

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  現役MRのインタビュー(その3)

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です!

 

 

さて今回ご登場いただくのは、

国内内資系企業で約7年MRをしているKさん(男性)です。

Kさんは一度転勤を経験し、今は二つ目の任地でMRをしています。

体育学部で水泳をバリバリにやっていた方で、

なんと全国1位(個人)にもなったことがある方です。

世界ランキングにもランクインしたことがあるそうです。

 

MRになる人には、体育会系だった人も結構いる気がします。

実際私が今、相談に乗っている就活生の方でも

2人ほど体育会系の人がいます。

 

あとは単純に、突き抜けた結果を残している人の話って

体育会系だろうが、なかろうが、学ぶことがあると思うんです。

 

そういった中で、Kさんの話は、

非常に勉強になるという確信の元、

今回、インタビューをお願いしました。

 

さて、それではインタビューの内容を示していきます。

 

 

QMR(医薬情報担当者:Medical Representative)という職種を

どのようにして知りましたか?

→学生時代にケガをよくしていて、その時にお世話になった医療業界に恩返ししたいという想いがあった。体育学部だったけれども、医療系に進めないかなと思っていた。大学を一度卒業してから、専門学校などに入りなおして、理学療法士とか柔道整復師も目指そうかとも思ったが、大学卒業後どうにかしてそのまま医療業界に入れないか考えていろいろな職種を調べているうちに、MRという職業を知った。大学の部活動の監督が、某製薬企業の人事部に知り合いがいるという話を聞いて、受けてみようかなと思うようになった。

 

 

Q、なぜMRになりましたか?

→もともと人見知りで、なるべく早い時期にコミュニケーション能力をもっと改善したいと思っていた。その方が毎日楽しく過ごせるかなと思った。あと、MRはスケジュールを自分で決めることが出来るので、「自分らしさが出せて楽しいのでは」と思ったからです。

 

Q、学生時代に頑張ったことは、どのようなことがございますか?

→部活。オリンピックを目指していた。水泳をしていたが、本格的に始めたのは、小学校5年から。小学校6年で全国2位になり、中学2年で全国1位になった。オリンピックは出るとしたら、高校2年生の時と大学3年の時がチャンスだとそのころから狙っていた。100m平泳ぎで1分切りたいと思っていた。

ちなみに運動はもともと抜群に得意だったそうですが、水泳は苦手だった。小学校3,4年初めは年下の女の子にもタイムで負けていたそうです。

 

Q、就活で(製薬企業は)何社選考を受けましたか?また、印象的な選考や質問があれば教えてください!

→製薬企業は 5社ぐらい。そのほかの業界としては、スポーツ関係をMIZUNO、ASICSとか受けていた。ただしその中でも、MRの優先度が高かった。理由はやはり医療系であること。

 

就活時代の選考過程はほとんど覚えてない。

ただ、役員面接の最後に一言なんかありますか?と聞かれたときに、

MRになりたいという自分のビジョン・決意を語ったときに、

「あっ、やっぱり自分はMRになりたいんだ!」という想いがあるということを再認識しました。人生の中でそのように自分の決意を語ったりしたことは、なかったので。

 

Q、ご自分の強みと弱みはどのようなところでしょうか?

→強み、継続する力がある。何かをすると決めたら、できるまで達成すること。

弱み、不器用で、何をやるにも時間がかかること。

 

QMRをしてみて、大変だったことや失敗談はどのようなことがありますか?

→MRとして入社してすぐの時、体育学部で化学とか物理とか医学に関係あるものをまったくやってこなかったので、カタカナとか化学式を覚えられないのが大変だった。研修中のテストでも、MRの同期で後ろから1、2番とかでMR認定試験は落ちるんじゃないかと懸念されていた(結果的には、見事1発で合格しています)。

得意先のドクターとの会話では、雑談とか趣味が好きな先生に対して、

薬の話ばかりしていて怒られたことがあります。

その後雑談中心になっていきました。そっちの方が関係は良くなりましたね。

MRとはいえ、先生方は、新人にそこまで薬の話を求めていないような気がしました。

 

Q、顧客で好きなタイプや苦手なタイプはそれぞれどのようなタイプですか?

→好きなタイプは覚えててくれたり、向こうから話してくれたり、反応がある人です。

必要としてくれるって感じですね!

苦手なタイプは反応がなかったり、用件だけだったりと人間味のある付き合いのない人ですかね。

 

Q、休日の過ごし方を教えてください!

→最初のころは趣味(水泳・ロードバイク・スキー&スノボー・読書・カフェ巡り・国内海外旅行)、現在は独立起業に向けて、いろいろと動いている最中です。

 

Q、MRで必要とされる能力はどのようなものだと思いますか?

→コミュニケーション(相手の想いを察する)能力。

相手がどう考えていて、どうしていきたいのかなど

どうなりたいか?を引き出してあげる能力とも言い換えられるかもしれません。

なぜそれが必要かというと、それはAIではできない部分だから。

回答のあることだったら、いずれAIに任せればいいと思います。

要は、質問と答えが全く同じものですね。

 

Q、この業界(MR)の魅力はどんなところだと思いますか?

→MRの相手はドクターで、マニアックな人が多いです。

一つのことを深く掘っていくって感じですね!そのような人と話せるだけで楽しいですよ。

あとはドクターや看護師など本当に多くの人と縁を作れるのが魅力ですね。

配属された土地がドンドン好きになっていって、地元が増えていくんですね!

いつの間にか全国に友人ができているのは本当にMRならではの魅力だと思います。

 

Q、会社や業界の課題や嫌なところがあれば、お考えを聞かせてください。

→本来は患者のためというのが前提なのに。

それが建前になっている会社がたくさんあるところですね!

必要以上に疎かになっている感覚があります。

例えば、MRに「詰め」を実施させて見せかけの実績を作る風習がありますが、

あれは本当にやめてほしいです。

 

Q1日の流れをおおまかに教えてください!

→朝起きて勉強する(朝の時間は特に大切にしていて、そこに自分の時間を持ってくるようにしています)→8時ごろ卸行く→10時ぐらいから内勤→11時過ぎに開業医回り

→14時半ぐらいから薬局まわり→夕方は病院or開業医まわり。→20時頃帰宅

直行直帰が多いですね!

 

Q、ドクターや薬剤師、そのほか顧客とかかわる際に、

意識していることを教えてください!

→自分がどう役立てるかな。自分が力になれないことだったら、周りの人たちの力を借りたら、どう実現できるかなということ。雑談の中で、困っていることや先生が見えてない部分を拾っていけるように意識しています。

 

 

QMRという仕事は、学生の頃のイメージと、実際働いてみての現場にギャップは

何かありましたか?

→ありました!医療に携わるので、もっと患者の声が聴けるかと思ったが、

思いのほか聞けないことです。

そういった患者さんの声を聴くためには、

本当に本気でかかわらないと、

「患者さんの声を聴けるレベルまではいかない。」と感じたそうです。

オペ立ち(オペに立ち会った)で、

目の前で自分の製品が使われているのをみて、初心に返ったという経験もしたそうです。

 

Q、業界や社会のニュースをどのように仕入れていますか?

→日刊薬業・医師会ホームページ・医師会メルマガ。学会やその抄録。

厚生労働省の情報・健康保険のページ。立ち話・噂ばなし(MR同士)。

 

Q、セミナー(勉強会)に参加しようと思った理由やキッカケを教えてください!

→「今の自分じゃ足りない!自分とかかわる人にもっと幸せになってもらいたい」

と思っていて、学べるものは学びたいという想いからセミナーに参加していました。

 

Q、セミナーでお勧めは?

→池上さんのは面白い!あれは鉄板ですね!

 

Q、就活時代に戻れるとしたら、どのような職業に興味がありますか?またMRをしたいですか?

リクルートは興味がある。色んな企業のコンサルができる。

半年とか1年ごとに業績を伸ばすサポートができる。

ある程度MRを経験して、MRに満足してしまったから、

そう思うのかもしれません。

 

Q、現在磨いている、これから身につけたいスキル・知識・能力は

どのようなことがありますか?

ファイナンス知識。世の中はめちゃくちゃ動いてるから。

コミュニケーション能力・心理学・リーダーシップ

ファイナンスやお金に関心を持ったのは、

自分のやりたいことや夢をずらーっと書いたときに、

今のままじゃほとんど実現できない、どうしたらいいんだろう?と思って、

お金への興味からFP(ファイナンシャルプランナー)につながった。

現在はFP2級を取得して、身の回りの人たちの将来の設計をさせてもらったり、

無駄になっている部分を削ってあげたりしています。

 

QMRは医療貢献に役立っていると思いますか?

→もちろんしていると思います。医療連携の手助けをできるのは、MRの強みをモロにいかせると思う。他科の先生方の連携をサポートしたりですね!あとは病院と開業医の先生のつながり、つまり病診連携のお手伝いとかも企画しましたし、それはすごく喜ばれましたよ。

MRはミツバチみたいなイメージですね!

Dr.は外の情報に触れる機会が少ないんですよ。

MRは外の情報を、多く持っているので、患者さんが多いクリニックや他のクリニックの工夫しているところなど、気づいたことを伝えてあげるとめちゃくちゃ喜びます。開業医は全部自分で、やっている経営者なので、そういう情報や判断基準を伝えてあげるとスゴイ喜ばれる。

もしMRがいなくなったら、案外ドクターって困るのではないか?と思うんです。

 

QMRの人数は減ると言われていますが、ズバリどのくらいになると思いますか?

→2025年~2035年ぐらいまでに6000人ぐらいかな。

完全になくなりはしないと思うけど。

今とはだいぶ働き方は変わるんじゃないでしょうか

その結果、MRの線引きが難しくなるのではないかと予想しています。

たとえば本社機能の、製品の情報を電話で受けごたえする人たちがMRになっていく可能性がありますよね。今は外回りするのが、MRの常識ですけど、外には出ずに、TV電話、AIなどで対応していくようになるんじゃないですかね!

 

QAIや毎年薬価改定や訪問規制、トランプ大統領始動など、

最近話題のトピックに関して何か思うことがあれば聞かせてください!

→私のような、いち個人がいうことではないとは思ってますが、

まず、毎年薬価改定は卸さん大変だな~と思いますね!大変な作業なので。

また、大きな目線でみると、医療費は一時的に減るかもしれないけど、

薬価をさげることを一概にいいとは言えないと考えてます。それは、国内企業の利益が減っていくから。日本の力が衰退していくんじゃないか?と思ってしまう。

他には、怖いと思ったことの一つに、日本の平均年収って今400万ちょっとだったと思いますが、

中国には年収400万以上がすでに1億人以上いるんですね。豊かだと思っていた日本は、すでに過去のものなんだなと思いました。豊かさは相対的なものなので。

 

Q、今後目指すキャリアについて教えてください!

→独立して、まず自分自身の夢をかなえる。

あとは夢を持ちながらも、くすぶっている人が多いと感じているので、

そういう人たちにキッカケを与えられる人になりたいです。

そういう人たちが夢をかなえていける場所も作っていきたいです。

 

Q座右の銘やポリシーがあれば教えてください!

→人生一度きり。

 

Qオススメの本(座右の書)があれば教えてください!

→デールカーネギーの、「人を動かす」「道はひらける」

ナポレオンヒルの「思考は現実化する」

ジュリア・キャメロン「ずっとやりたかったことをやりなさい。」

ロバート・キヨサキ「金持ち父さん貧乏父さん」

アランコーエン「人生の答えはいつも私の中にある」

加藤泰三「自分に気づく心理学」

 

挙げていって気づいたんですが、内面系のことが多いかもしれません。

 

Q、MRは患者さんとコミュニケーションをとることがないですが、どのようなところにMRのやりがいを見出しますか?(具体的事例があるとありがたいです)

→患者さんの声が中々聞こえないので、ドクターと密な関係を作るところでしょうか。

あとは地域連携。先生の役に立つ。色んな人と出会ってつながりをつくるということも

人生を豊かにするという意味では、それもやりがいかも知れない。


Q、出会った中で、尊敬できると思ったドクターとはどのような人でしたか?

→ 患者さんのことを、めっちゃ考えている先生。カルテにメモを残さずに、今までに話した会話(症状だけでなく、家族構成、趣味、家族でのイベントなど)を覚えている。しかも、180人/日ほどの患者を一人で診ているのに、覚えているんです。それに、どんな時もどんな人に対しても、誠意ある対応を取られるので、人の大きさを感じましたし、人への愛情が深いんだろうなと感じました。


Q、尊敬する歴史的人物や有名人は誰かいますか?そのひとのどのようなところに尊敬の念をいだきますか?

イチロー・目標的には北島康介(相当アツい人、シンプルに物事を考える、壁を壊していける人)

イアンソープ(努力で夢を叶えた人)・

ローラ(夢に対してめちゃくちゃストイック。

モデル活動で⇒プロ意識高い。歌手になりたい⇒忙しい合間に歌のレッスン通ってて、実際めっちゃうまい。料理もすごいし、最近では、ハリウッドでバイオハザードにも出演した。この出演も偶然ではなくて、自分の行動でつかみ取った出演だったようですごいと思った。)

 

Q、あなたが考えるスーパーMR(尊敬する先輩MR)はどのようなところがすごいですか?具体的に教えてください!

→クリニックの経営とか、節税とかドクターに総合的にコンサルできる人。


Q、MRに今後求められるのはどのようなスキルでしょう?

→コミュニケーション力と未来を考えてプラニングできる能力。


Q、MRに向いていると思う人はどんな人だと思いますか?

→思いがあれば、全員やれると思う。

コミュニケーション能力もあった方がいいが、

向いている向いていないは、

就職活動の段階で考えなくてよいと思う。

 

Q、どんなMRになりたいですか?orどんなMRでありたいですか?

→ ドクターや医療関係の人など周りから必要とされる人になりたい。

池上さんのような人が理想。

 

Q、最後にMRを目指す就活生の方に(就活上のアドバイスや

学生のうちにしておいた方がよいと思うこと)メッセージをお願いします!

→就活生は自分に何が向いているかなんて、やってないからわからないと思う。

自分の夢や何年後にどうなっていたいかをあらかじめ決めておけば、

流されずに済むのではないか。学生の頃は周りから期限が決められてる。

例えば、試験は何日にあって、何年生の何月で卒業するとか、大会は何月何日とか。

社会人になったらその期限がないので、何年後にどうなっていたいというのを

決めていないと、ドンドン流されていくと思う。

 

 

さてさて、金曜日の夜、このインタビューは実施しました。

ハナキンにもかかわらず、あえて「この時間ならインタビューできる」と言ってくださったKさん。

その様子からも日頃のストイックな様子が伝わってきました。

最近は仕事をしながらも、月に数回、

地元の大学の水泳部の朝練に早朝5時30分から参加して、

大学生の指導もしているそうです。(更に今後は週1,2回に増やしたいそうです。)

久しぶりにお話ししたので、ついついお互いの近況報告もあり、2時間20分も

時間をお取りいただきました。

時間を取りすぎて、ご迷惑をおかけしてしまったと思っていたのですが、

「インタビューっていいですね!私も自分自身を振り返るイイきっかけになりました!」

とおっしゃっていました。さわやかすぎますね!

 

今後のKさんが夢を実現していく様子を、

私も仲間の一人として応援していこうと思います。

 

本日の内容は以上です!

 

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

 

 
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【本日の要点】
 体育会系MRさんのインタビューを記事にしました!
 
 【本日の注目記事】

人気企業ランキング2016-社会人が選ぶ“働きたい企業”第1位は? |転職ならDODA(デューダ)

 

電子カルテから患者の受診中断をAIが予測:医療情報:日経デジタルヘルス

 

大学生に足りないのは耐力と異文化適応力|ベネッセ教育情報サイト

 

なんの為にするのか?: MRの営業ノウハウ

 

【編集後記】

 先日ある医療機関の見学会に行ってきました!

普段なかなか見えない医療現場の話が聞けて、

大変勉強になりました。近々記事にしていこうと思います。

 

写真は施設見学のあと、同僚5人ほどで食べに行った

ラーメン屋です。中国人も日本にツアーで来た際に、

コースに組み込まれているほど、人気店だそうです。

12時ぐらいは相当混雑するそうですが、

今回は施設見学が終わったあと、15時ぐらいにいったので、

かなり空いていました^^

 

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【管理人について】
私立大学薬学部(4年制)卒業後、大学院の修士課程修了(薬理学2年)。
外資系製薬企業に入社、MR導入研修を首席で修了(当時のMR認定試験6科目中4科目で1位)、現在もMRとして働いている。エリアの開業医、地域中核病院を担当。5つ以上の新薬上市経験があり、そのうち3回ほど、売上や計画達成率で全国1位になったことがあり、全社表彰は3回受賞。将来は社長もしくは役員になり、自社や業界の矛盾点を正し、真の意味で患者貢献・医療貢献をしていきたいという夢がある。特技は情報収集発信・プレゼン。
趣味は英語・読書・自己啓発・グルメ・MR業界を盛り上げること・MR志望の就活生の相談に乗ること。資格はTOEIC800・薬剤師・MR・薬学検定1級・漢検2級など